(・・・・痛)

ずっと座ったままで寝ていたレノはあまりの首の痛さに目を覚ました。

すっかり固まってしまった身体をのろのろと動かせば覚えのない上着がずり落ちた。

はて?と思うより先にキーボードを叩く音が聞こえたので痛い首を捻ればが仕事をしていた。

頭をかきながらレノが立ち上がれば気配に気付いたが振り返る。

「あ、おはようございます」

「んー?」

「すみません、なんだか私寝てたみたいで」

「・・・・あぁ」


そうだった。

戻ったらが寝ていたのでソファーに移して自分も寝たんだった。


「いつ起きたんだ?」

「えと、二時間ぐらい前です」

(全然気付かなかったぞ、と)

どう考えても自分の失態。ルードが居ればそれはそれは驚いただろう。

「眼鏡、初めて見たぞ」

「疲れると霞むんです」

レノは椅子の背凭れに手をかけて画面を覗き込む。

几帳面な性格が全面に出た報告書。

「・・・・先輩、お酒臭いですよ」

「呑んでた」

「シャワーでも浴びてきたらどうですか?この時間ならもうここに居た方が楽ですよ」

先程からレノの単語が短い事が気になっていたはそう提案する。

まだ半覚醒もいい所なのだろう。

レノは時計を見て時間を確認し、短く頷いて伸びをした。

「あ、先輩。戻って来る時にコーヒーお願い出来ますか?」



「甘党だったな、は」

「いいえ、ブラックです」






A continuation is in a dream.
04:00





16-06.2007