別に先輩に纏わり付いてる噂なんて関係無い。 先輩はただ平等なだけ。 それだけだ。 「またやってる」 水道の水を頭から被って滴り落ちる雫が汗と混じる。 「気持ちいいっすから」 「風邪引いて試合に出れなくなったりしたらマヌケだよ」 赤也はが自分の頭にタオルを乗せ様としているのに気付いて少し頭を下げた。 太陽の匂いのする感覚にちょっと乱暴な圧迫感。 「先輩、もうちょい丁寧に拭いてくださいよ」 「嫌なら自分でしなさい」 手が離れ、赤也の表情は横に流れるタオルで周りから隠される。 白い壁。 先程より角度を強めて顔を傾けの額と赤也の額が当たる。 ここまで来てこの先がわからない程は馬鹿ではない。 「俺とじゃイヤっすか?」 はっきりと一歩引いたに赤也は訪ねた。 来る者拒まず去る者追わず。 「ごめんね」 こんな特別扱い、ありえないっすよ。
18-07.2007 |