「ちょっと、うっとおしいんだけど」


戦闘が終わって開口一番にそう言われ、あたしよりも周りがびっくりしてしまった。

「おいルック、そんな言い方無いだろ」

「そうだよ、ちゃんも一生懸命」

「一生懸命とかじゃなくて役に立たないなら邪魔しないでくれないかな」

同じ魔法系とは言え自分とルックの差はあまりにも遠い。

がレベル2の魔法を使うのに必死だとすればルックはレベル3を軽々発動する。

生きるか死ぬか。負けられない戦闘では確かに役に立てる、と豪語は出来無い。

「魔法って意識を集中しないと制御出来無いの知ってるでしょ?目の前うろちょろされると気が散る」

ルックが直球の毒舌なのは知っていたがこんなにまではっきり言われた事は無かった。

余程邪魔だったのだろう。

「・・・・ごめんなさい」

「わかったら僕の後ろにいてよね」

「うん」



「アイツらがアンタに死なれちゃ困るらしいから僕が守ってあげるよ」


次の戦闘後、ルックが後ろにいたにそう告白した。




守ってあげるよ






19-06.2007