付き合いだして一週間。

私たちとってもラブラブなんです。




「なんてね」

呟いても返事をするのは自販機のドリンクが落ちる音だけ。

元々始まりも仲が良かった友達からが「私、ザックスの事好きなの」と言えば「うん、俺も」だけ。

「付き合ってください」とも言えば「うんいいよ」で終わり。

気性というか気質と言うか、ザックスの性格からして劇的な変化など期待していなかったが。

「いっそ夢ならいい」

告白も。この気持ちも。

トボトボと戻れば舌打ちしたくなる程今日は陽気なレノ。

「ついにフラれたのか?」

「うるさい!」

「大体ホントにお前ら付き合ってんの?全然そんな風に見えないぞ、と」

「私もそこは激しく疑問に思ってるから触れないで。もういっその事聞いてやろうかな、ホントに付き合ってるのか」

「だったら急いだ方がいいんじゃないのか?」

「え?」

「ソルジャー共、しばらく遠征だぞ?今日しか言える日ないんじゃないのか、と」

なんでレノがそんな事知ってるとか。なんで私は知らないとか。なんでザックスは何も言わないとか。

グルグル思考している真っ最中には部屋を飛び出した。




「別れたいならはっきりそう言えばいいじゃない!」

ザックス始め待機していたソルジャーの動きが止まる。

「どうして私は何も知らないのよ!告白して何日経ったと思ってるの!こんなんで恋人なんて冗談じゃないわよ!」

勢いだけでそう言えばザックスは頭をかいてに近づく。

「あー、いや。その何て言うか」

目が合って初めてキスをした。


「こっ恥かしかっただけでそんなつもりじゃなかったんだけど、ごめん」


今度は抱き寄せてキスをした。








今日しか、言える日ないんじゃない?




29-07.2007