この女は自分が嫌がれば俺が喜ぶと思っているらしく絶対に声を上げない。

この独房に突っ込んで何日目だろう。

飯すら食わないので宝条お手製の注射を毎日打たれている。

栄養剤らしい。

俺はそんなのごめんだぞ、と。

今日もまた様子を見に来れば監視員にボコボコにされていた。

開きっ放しのドアを軽くノックしてようやく監視員が俺に気付く。

夢中になり過ぎだろお前ら。


「交代するぞ、と」

ドアにもたれ掛かり監視員が出て行くのを見送りドアを閉める。

は転がったまま。

ベッドなどありがたい物は無い。

頬をペチペチと叩けば睨まれる。

「で、いつまで黙ってるつもりだ?」

拷問が趣味なのかコイツは、と思うぐらい我慢強い女だ。

しかし珍しく口を開いたので耳を近づける。

「・・・・神羅のイヌが偉そうに」

笑いがこみ上げた。

を無理やり上に向かせ床に身体を押し付ける。

嫌がる素振りなど見せずただ黙って俺を睨む。



コイツ馬鹿だぞ、と。



その行為が俺を一番興奮させるんだ。


さっさと気付けばいいのに。








04-07.2006