赤い髪の男はおもちゃを発見した。

ピョンピョンと軽やかなスキップ足取りでおもちゃへと近づく。

その際気配はしっかり消して。

スキンヘッドの男は事の成り行きが読めたが何も言わない。

そーっと手が伸びる。

おもちゃがしているマスクへと。

慎重にマスクを引っ張り指を離せば油断していた顔面直撃。

「っ!」

おもちゃにされたは何事かとソファーで上半身を起した。

「居眠りした罰だぞ、と」

ゲラゲラ笑うレノにやっと気付いたイリーナ。

「酷いですよ先輩!先輩花粉症なんですからちょっかい出さないでくださいよ」

「花粉症?」

この言葉にはマスクを正して頷く。

「なにお前、そんな古代病持ち?」

「・・・・・アレルギーを抑える薬のせいで眠いそうだ」

再びソファーに横になったの代わりにルードが答えた。

「ツォンさんに休んでいいって言われたのに薬飲んで仕事してくれてるんですよ。先輩の分を!」

「へぇー。それはそれは」

と、レノはに勢いよく抱きつく。

「俺も移ったぞー、と。ゴホゴホ」

ワザとらしく咳をしての肩口に沈む。



「・・・・先輩、花粉症って咳じゃなくてくしゃみですよ」

「無駄だイリーナ。区別が付いてない」


苦しいからどけ!







03-03.2007