頭が痛い。痛い。痛い。 痛い、と口にして言葉にして消えるモノでも無く。 ひとり抱えて朝を待つ。 眠っている筈なのに、ドアが開く音がする。誰かが近づく気配がする。 枕の下には銃がある。 空気が頬に触れるより先に、引き抜いて構えた。 「・・・・・悪りぃ」 謝っているのに銃を持つ腕が下りない。降ろせない。 その代わりに銃を突きつけられているがレノの手を取り布団の上に置く。 「ごめんね」 はレノの額にキスをして抱きしめる。 何の謝罪か。レノにそんな疑問を思い浮かばせない様に優しく。 しばらくしてようやくレノは銃から指を抜きの身体を抱きしめた。 いつか、撃ち殺してしまう気がする。 その前にこのまま抱きしめて終わりたい。 鉛をぶち込んでしまう前に。 この胸の中で。 抱き絞め殺せたらいいのに。
19-03.2007 |