「もう学祭かー」

は俄かにざわめき立つクラスを完全に傍観していた。

さんはあんまり乗り気じゃないんだね」

「ウチは別に誰も来ないし。あたしよりも藤岡くんの方が大変なんじゃないの?」

「え?」

「ホスト部だし」

「・・・・あぁ」


この会話の直後、中央棟サロン使用候補団体が発表された。





「「見て見てー!」」

争奪戦開始前、出来上がったばかりのユニフォームを着た光と馨がを呼び止めた。

「あ、学ランなんだ。格好良いね」

「「デショデショ」」

「勝てるといいね」

「「絶っ対勝つよ!」」


その言葉通り、ホスト部は環が王冠を取るという最高の形で勝利を収めた。



そして桜蘭学院祭当日。

アジャンス・ド・ディテクティヴ・プリヴェ仕様の衣装で1−Aの学祭は始まった。

次々に訪れる保護者を各々が楽しそうに趣旨を説明している。

「蘭花さんは今日お仕事?」

「えぇ、そうです」

「じゃあいっぱい写真撮って後で見せてあげようね」

保護者が来ない二人はクラスに居る間一緒に行動していた。

そんな折、双子の両親が現れハルヒを紹介する。

も「お久し振りです」と頭を下げた。


「僕らもうすぐホスト部の方に行くけどは?」

「このままクラスにいるよ」

「そっか・・・・」

「ホストがそんな顔しないの」

は馨の背中を軽く小突いた。

「ダンスは皆で踊ろうね」


そう言った馨には意地悪く微笑み

「皆、でいいの?」

と持ちかけた。




一瞬間を置き馨は嬉しそうに


「訂正、僕と踊って」



とその額に軽くキスをした。


play-ball 10








09.09-2006