ゲームで光とと僕が対戦ればが一番強い。 の次が光。そして僕。 「馨って、大技はあまり使わないけど確実に当ててくるのよね」 「光が使いすぎなんだよ」 「当たればデカいんだし、当然でしょ」 今は光と馨が対戦中。 はそれを見ながら光を応援している。 「ハイ、終了」 「ちぇ。つまんないの」 コントローラーを床に落として光はお菓子に手を伸ばす。 「次、やる?」 「弱いクセに随分余裕ですね」 「まぁ、どうせが勝つけど」 「する前からそういう事言う?」 光が放棄したコントローラーを握ってはキャラを選び出した。 「紅茶おかわりいる人ー?」 光の問いに二人は振り向きもせず片手を上げる。 「、馨再起不能にしておいて」 「任せて」 光は空のポットを片手に部屋を出た。 このお遊び部屋は存分に遊ぶ為の部屋なのでメイドの出入りは基本的に無い。 お菓子も紅茶も自分で取りに行くか呼び出して持って来てもらうか。 「光が戻る前に終わってやる」 「がんばれー」 「・・・・・馨さ、なんであたしには手加減するの?」 目の前の画面で繰り広げられるゲーム。 光と同じで大技はあまり使わないものの、当たる率は光より低い。 「に勝って欲しいから」 「そんなので勝っても嬉しくないんだけど」 「でも、ゲームぐらいに勝たせてあげないと」 そう言うと馨は攻撃すらやめてしまった。 「もー、途中放棄なんてズルイ」 「光が戻る前に終わりたいんでしょ?」 「だから、こんなので勝っても意味ないの」 「あるよ」 あっけなく馨のキャラが倒れてゲームが終わる。 は不満全開で馨を見上げた。 「を好きって気持ちは誰にも負けないから、これぐらいは勝たせてあげないと可哀相じゃん」 チュ、と軽く馨はの頬にキスをする。
23-03.2007 |