「ホントにいいの?」 「なにが?」 手を繋いで二人で歩くのは付き合って以来今日が二度目。 「折角の休みなのに」 「折角の休みだからだよ」 いつもは制服だけれど今日は私服。 いつもは買出しだけど今日はデート。 「たまには休まないと駄目なんだって」 百枝が今週の日曜日は部活を休みにした。 休息も大切な野球の一貫だからだ。 そして水谷はを誘ってこれから映画を見に行く。 「映画見たらご飯食べてー、それからどーする?買い物とかしたい?」 「明日も朝練だよ?」 「だから夜遅くなるのは駄目か。もしんどいしね」 「あたしはいいんだってば。マネなんだから。それより文貴の方が疲れてるんだから今日は家でゆっくりした方がいいよ」 「、休みの日も俺といるのイヤ?」 「そうじゃないよ。凄い嬉しいけど。ただ文貴の疲れが取れないんじゃないかなぁ、って」 「えー?俺と居る時が一番幸せだから平気」 「そ、そんなはっきり言わないでよ!」 「だってホントだし」 「明日倒れても知らないから」 「そうなったらに看病してもらお」 「そんな贔屓はしません」 「知ってる。だから今日ぐらいは俺だけ見てよ」 水谷はの手を少しだけ強く握りなおした。
07-08.2006 |