「ピッチャー大きく振りかぶって、投げました!」 水谷がボールを栄口に向かって投げるとそれは弧を描いての背中にぶつかった。 その衝撃では持っていたプリントをぶちまける。 「わ、悪い!」 栄口を追い越して慌てて水谷はに駆け寄る。 その際ぶちまけたプリントを踏みつけた。 「ご、・・・・ごめん!」 大きな足跡がついたプリント。 「廊下で野球なんてするな、このバカ!」 はプリントを拾いながら手伝う水谷に怒鳴る。 栄口も合流し三人で総てを拾い集めた。 「まったく。朝も放課後も野球やってるクセになんで休み時間もマシてや廊下でやろうなんて思うのよ」 「そんなの、好きだからだよ。な」 「まぁ、そうだけど。確かに廊下でやったのはマズかったな」 「ぶつかったのがでよかったよ。これが先生だったらと思うとゾッとする」 「わー反省して無い。担任にチクってやろう」 「ちょ!反省してるしてる!もうしないって!」 「しかもこのプリント皆に配るやつなのに」 「そんな汚れてないから大丈夫じゃね?」 「足跡付きのはどーすんのよ」 その後栄口はボール持ち自分の教室へと向かった。 プリントはぶつけた罰として全部水谷が持っている。 「それは俺でいいデス」 「当然でしょ」 水谷が教卓へとプリントを置けばは手早く机の上に配っていく。 「それ、何のプリントなの?」 「今度の遠足のお知らせ。はい、コレ水谷の」 最後にが水谷に渡したのは汚れの無いプリント。 水谷は自然との持っているプリントを見る。 「・・・・え、それ俺のでしょ?」
05.09-2006 |