例えばこれが普通の女の子ならまだいい。 適当に要求を飲んで話を聞いて。 時々優しくして抱きしめて。 それで惚れてくれる。 最もそれは狙った訳ではなくただ自分の中で自然とそういう流れが出来ただけに過ぎない。 そんな自分をは知っている。 いや、違うな。 知らない内にそうなったと知ってしまった。 それは俺が思い知らせたから。 平と同じ『幼馴染のお友達』なんかじゃ満足しない。 したくないしして欲しくない。 好きで好きで本当に好きで、この気持ちを早く知って欲しかった。 まぁ、今から思えばただの焦りで突っ走ってただけだけど。 でも今はもう違う。 返事なんて聞かなくてもわかってる。 俺が好きだとちゃんと言葉にしたのはこれが初めてだけど。 「逃げるなよ」 俺を見て。 俺だけを見て。 「ずっと、好きだった」 俺とが全く別の生き物だってちゃんと気付いて受け止めて欲しい。 そのためだったら何でもする。 ずっと俺を見てたのだって本当は気付いてた。 最初はから話してくれるまで待つつもりだったけど、もう限界。 が好きで好きで。 付き合ってる、なんて簡単に嘘つける位。 「抱きしめていい?」 すべき事は終わった。 あとは頷くを、ただ黙って待つだけ。
17-08.2006 |