自分が貫かれて初めてこの状況を理解する。


貴方に嘘なんて付いた事なかった。

「へぇ」


貴方に言った事に偽りなんてなかった。

「それで?」


貴方に聞かれた事は全部話した。

「だから?」


「・・・・どうして」

刀を通して高杉の指にの血が迫る。

接触。

温度。

流れ。

「お前の正体を俺が知らないとでも思ったのか?」


は間者だった。

高杉の動向を知るための。


「知ってて聞かなかったに決まってるだろ。大体お前は使い捨てじゃねーか。だったらどこで死のうが同じだ」


あんなに愛してるといったのに。


あんなに心を許したのに。


こんな仕打ちが答えだなんて。


「酷い・・・・」


「お前は俺に嘘なんざ付かなかったが、俺は違うんだよ」


高杉は刀を抜いて指に伝わったの血を舐める。



「なにもかも嘘だらけだ」



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27-06.2006