「、手伝おうか?」 局長の部屋の掃除をしていたのを見かけて、一回は廊下をそのまま通り過ぎたけどちょっとした恋心の虫が疼いて戻った。 「山崎さん、お仕事は?」 「今日は非番にした」 最近ホントに平和だし。 局長なんて懲りずにお妙さんの所に行ってるし。 ぶっちゃけ真面目に仕事とかやってられない。 は、なんていうか。 可愛い。 沖田さんなんて完全にペット扱いだし。 副長ですらたまに飴替わりにマヨネーズあげるぐらい。 いや、飴あげよーよ、そこはさ。 局長なんてベタベタに甘やかしてるし。 多分、沖田さん辺りには俺の気持ちはバレてる、と思う。 俺だって一応健全な男なんだし、好意のある子と少しでも一緒にいたいとか、話したいとか。 「ありがとうございます」 なんて言われると単純な俺の心は晴天満点で早速手伝いを始める。 少ししたら畳の上をゴキブリが我が物顔で走っているのを見えた。 「、新聞紙ある?」 「どうしたんですか?」 屈んだ俺の肩越しにゴキブリを見たに一瞬(あー、抱きついてくれないかなー)とか想像したのもつかの間。 は持っていたホウキをゴキブリ目掛けて叩きつける。 しかしゴキブリは素早く逃げ廊下へと走り去った。 「ちっ、さっさと死ねばいいのに」 心の底からドス黒い吐き出すような台詞に俺は思わず後ずさる。 「?」 「あ、いけない。山崎さんの口癖うつっちゃった・・・・・」 一瞬ドキっ。すぐにビクっ。 口癖がうつるって、凄い事だけど。 (俺、の前で何言ってんだ・・・・)
28-01.2007 |