「のええ男の条件って、なんなん?」 「顔と性格」 「ほんなら俺、ぴったりやな」 「前者は跡部を指して後者は鳳を指してるんだけど」 「やって」 「彼氏の立場ねぇな」 「ホンマめっちゃ腹立つねんけど」 「じゃあ聞くけど、侑士のいい女の条件ってなんだよ」 「そんなん決まってるやん、身体の相性やろ」 スッコーン、と向日の打った球はホームランの如く飛んで行った。 「どこ打っとんねん。俺ココやぞ」 「侑士がいやらしい事言うからだろ!」 「ええから早よ取って来いや」 しっしっ、と忍足は手を払って向日を追い払う。 「ワザワザ取りに行かなくても持ってきてあげましたけど」 いつになく優しいの声に慌てて忍足は振り返った。 バツの悪そうな鳳の横にが黄色いボールを持って立っている。 「もう少し、声のボリューム落としたら?」 「ちゃうねん、あれは」と訂正する間もなくは鼻で笑う。 「あぁ、関西人って内緒話が一般での大声だっけ。じゃあ仕方ないね」 はボールを鳳に渡した。 「鳳、あの眼鏡割り潰しておいてね」 「・・・・・れ、練習しておきます」
28-01.2007 |