回復する前にした事は場所特定。 あの時の任務で帰路は通常ルートを使用した。 パソコンで検索し大まかに地図を移動時間と速度を考えて可能性のある村や町を探す。 そして下っ端中の下っ端の神羅兵にその場所へ向かわせ報告を待った。 レノが探す情報が手元に来る前にレノは退院した。 何も見つからなかった。 村や町は点々とあったがレノが探す女は居なかった。 それでもレノには仕事がある。 それを変わらずこなす。 毎日毎日。 けれど脳内に隙間が出来れば考える。 あの数分の出来事を。 異変に気付いたのは久々に自宅に帰った時。 鍵が無かった。 「チッ」 舌打ちをしてレノはドアノブを回す。 警戒心は全開チャンネル。 人間の記憶は嗅覚で簡単に呼び覚ませる。 「随分、遅いお帰りだねー」 どうして鍵が無かった事に最初に気付かなかったのだろう。 「黙って人の家に入り込むのが趣味なのか?と」 「行き倒れを治療するよりは」 「お前、誰なんだぞ、と」 テーブルに座っているのはわかる。 が何分部屋には電気が付けられていない。 レノは土足で上がりそのスイッチを入れる。 「反神羅組織って言えばいいのかな、タークスのレノさん」 その銃はレノに向けられていた。
27-08.2006 ⇒ |