「、洋服貸して」 昨日の光爆発騒動の後、馨はから服一式を借りた。 「なに、馨が着るの?」 「んなワケないじゃん。ハルヒに着せるの」 「・・・・ハルヒに?」 「うん。昨日の光さ、もう一押しすれば色々見えてきそうだから」 ハルヒの中学の友人の登場にブッチ切れた光。 「あたしにも覚えがあるなぁ、光の気持ち」 「だからちょっと協力してくれない?」 「いいよ」 光との同調率もあるがなにより光を思う馨を手伝う気持ちの方がにとっては大きかった。 「でもこうなるんだ」 「なにが?」 「いや、なんでもないよ」 ホスト部恒例の変装仮装で光とハルヒを影からがっつり尾行中。 環が大声を出したので見つかるスレスレになった。 「・・・・光ってハルヒが好きなんだね」 誰に言うでも無くはそう思った。 (全く本人自覚なしだけど) とその後も思考としては続いていたが馨はそこまでは気付かずその台詞にドキっとした。 「あ、ごめん・・・・」 「え?」 「無神経だった、僕」 馨の視線の先には光とハルヒがいたのでは気付いた。 「あたしが光を好きなのって、きっと似てるからだと思う」 「・・・・光とが?」 「うん」 「、光みたいなアホじゃないじゃん」 「でも馨の気持ちよりも光の気持ちの方がずっと理解出来るな」 この気持ちは決して綺麗なモノでは無い。 汚くて醜くて混じっていて荒んでいる。 「だから光の事好きだったんだなって」 「・・・・だった?って?」 聞き返した馨の手をは引っ張った。 「ホラ、見失うよ」 「え、ちょっ!」 馨は自分の頬が熱くなった事に柄にも無く照れた。
06.09-2006 ⇒ |