「通行止めだァ?」 「今日はハタ皇子様ご一行がここで歌舞伎町パレードするんで」 いつもの道路はその姿を変えやれ垂れ幕だのが掲げてある。 真選組の人数も半端無い。 「んなもんどーでもいいだろうがよ」 銀時は原付に跨ったまま交通整理をしているを見る。 他にも銀時同様通行を止められている市民がいた。 「お前ら一般市民なんだと思ってんだ。たかがバカ皇子勝手に歩かせろや」 鼻をほじりながら銀時がそう言うとはその原付を蹴り飛ばした。 「お前の目は節穴か!あんな素敵な皇子優先しない訳無いだろ!天パなんて滅んじまえ!」 「・・・・え」 その衝撃に倒れないよう銀時は片足を踏ん張り体勢を整えるが脳みそへの衝撃は止めれなかった。 「お、お前今何つった?」 「なんだ理解出来なかったのか?髪だけじゃなくて脳みそもパァなんだな」 「なんの騒ぎでィ」 「あ、沖田さん」 準備中の道路から沖田が非常にダルそうに歩いてきた。 「ったくが「ハタ皇子様が来るなら歓迎しないと!」って言うからこっちは散々でさァ、なぁ旦那」 よいしょ、とロープをくぐり沖田は原付の後ろに乗る。 「コラコラ沖田さんどこ行く気ですか。ハタ皇子様ちゃんと歓迎してくださいよ。同じ「おうじ」じゃないですか」 「そいつは無理な相談だなァ。さぁ旦那、ちゃちゃっと発進してくだせェ」 「駄目ですって。歌舞伎町皆で歓迎パレードするだから。ホラ万事屋も」 「出来るかァァァ!」 結局銀時もその準備を手伝わされる羽目になった。 が「どうせブラブラしてんだろ。仕事依頼してやるよ」とありがたくない事を言い出したせいで。 「なんで俺があんなバカ皇子の為に」 「のヤツ、アレがどうにも好きらしくてこっちも困ってるんでさァ」 沖田は屋根に上がり垂れ幕を下にいる銀時に向かって落とす。 「因みにコレもが手配して作らせた特注ですぜィ」 銀時は垂れ幕を目で追い横にいるを見た。 「お前、ちょっと尋常じゃなく趣味悪くね?俺にしとけってマジで」 「お断りだ」 「大体アレのどこがいいんだよ」 「顔」 「おい目ェ大丈夫か?いい眼科紹介してやっから今から一緒に行こう。な」 「それに可愛いじゃん。こう手触りもモチっぽいし。あんなの真っ二つに切ったりしたら気持ちいいだろうなぁ」 「・・・・・」 「だから言ったじゃねぇか、には素質は充分あると思うぜィって」 「なにこの子、君系?ドSなの?じゃあ俺ドMじゃないと駄目ってか!?あの忍者女と同類になれってかァァ!?」 「沖田さーん、右側もうちょい上げてくださーい」 「ヘイヘイ」 「ホラ、万事屋も働けよちゃんと報酬だしてやっから。大体お前から万事屋取ったら白髪しか残らねぇんだから後は死ぬしかないぞ、いいのか?」 「報酬ねぇ」 「ブドウ糖やるよ、パフェじゃなくてブドウ糖で」 「あーアレだ」 「どれだよ」 「ほらアレ」 「だからどれだっつてんだろ」 イラつきながらは顔を上げて核心を話さない銀時を見た。 そのタイミングを待っていたかのように銀時はにキスをする。 「とりあえず今日はこれで我慢してやるよ」
13-07.2006 ⇒ |